作者・尾田栄一郎
レーベル・ジャンプコミックス
日本国民なら誰もが知っている、日本代表漫画、アニメといっても過言では無いでしょう。
特に「ONE PIECE FILM RED」の映画により、日本のみならず、更に世界中に広まりました。
国内出版史上最高記録、また単一作者による最も多く発行されたコミックシリーズとしてギネス記録を出したり、後にも先にもこの漫画の歴史を超える作品は中々難しいでしょう。
タイトルの通り、かつてこの世の全てを手に入れた、海賊王、ゴールド・ロジャーが遺した「ひとつなぎの大秘宝」、ONE PIECEをめぐる物語となる。
主人公はモンキー・D・ルフィ。子供の頃に「ゴムゴムの実」という悪魔の実を食べてしまう事により、ゴム人間となり、そして悪魔の実を食べたものはカナヅチ(泳げない)になってしまう。
この悪魔の実と食べたものは海に弱いという設定は先々ずっと出てくる重要設定となりますね。
私は「マリンフォード頂上戦争」で一旦読むのをやめてしまったのですが、これは好き嫌いはっきり分かれていて、ワンピースの大きな節目だったと思います。
勿論、ここでも読者にとって一生心に残る出来事がある大事な部分なのですが、一気に色んなキャラクターが集まってとりあえず人気がある内に色々出しちゃえって感じに捉えてしまったんですね。
後にも先にも、ここまでゴチャゴチャニなったのはここくらいですね。
ここまではそれなりに順を追って分かりやすく進んでいたのがここが最大で、その後もお祭り的にキャラクターが集まる戦いは起こります。
でも、物語が長く続くほどキャラクターも増えるのは仕方ないですし、どんどん新しいキャラクターも増やさないと新鮮味が無くなり、読者は飽きてしまいますからね。難しいです。
ただ、しばらくして読むのを再開したら、やはり根底となる大切な部分を守り続けているこの作品の素晴らしさにまた引き戻されました。
ファンの各々の一番好きな物語はそれぞれあるだろうけど、物語が進む上で仲間がそれぞれ増えていく際に、一生残る感動的な物語となっているのがワンピースがここまで来た大切な部分だと思います。
先々にもずっと大切にしている、「仲間を大切にする」、「人を大切にする」と言う揺るがないコンセプトがこの作品を世界を代表するものにしたのかも知れません。
特にそろそろ終焉を迎えつつある節目に「ONE PIECE FILM RED」を作成したのはお見事でしたね。
この映画の特徴の一つでもある歌。あらゆるアーティストが楽曲を作りました。
中でも主題歌「新時代」はApple Musicのデイリーチャート、グローバルトップ100で一位を取りました。個人的には「私は最強」が大好きなのですが、総合的には「新時代」が現代の流行を考えると軍配は上がるのかも知れません。ただ、あくまで個人的には映画の作品も大切にしつつ、ワンピースのテーマとして歴史に残るのがふさわしいと個人的に思うのは「私は最強」ですね。
この作品が世界中に感動を与えたと言う事は、誰しも人を思いやり、人を大切にする素晴らしい心を持ち合わせているとも取れるのではないでしょうか。
私は様々な意味でも世界中に愛され続けてほしい作品だと思います。